相談会の日。高齢の方々の集まる、卓球と囲碁の時間にお邪魔する。比較的声の掛けやすかった卓球を見ていたら、案の定やってごらんなさいとラケットを渡された。
いつ以来だろうと記憶をさかのぼり、24歳ぐらいの時に、当時の出向先の人々で渋谷のレジャー施設でやったことを思い出した。あの時私のチャックが全開で、それに気付いた5歳上ぐらいの男性職員に気まずい思いをさせてしまったのだった。こういう、大変に余計で、エモくも何ともない出来事を、多分永遠に覚えているんだろう。
どれだけ空振るかと心配したが、相手が上手なので山なりながらラリーができて助かった。多分70代の女性が、躍動感に溢れているのに感じ入る。
卓球囲碁の時間を終え、カフェタイムに入った。そこで囲碁チームの女性たちから、世間話に近い相談がある。昨日の飛び込みもそうだったが、今後の住まいをどうするか、という話が続く。元気なうちに身辺整理をして備えておきたいという、しっかりした人たちの考えである。居宅介護を受けながら自宅で住み続ける方法もあるが、発想がないのか、無理だと思っているのか、人に迷惑をかけたくないということなのか。自身の祖父母が自宅にこだわっていたから意外に感じる。次世代への変化の現れなのかな。
しかし施設に移るというのは、住み慣れた地域から離れ、例えば囲碁にも来られなくなるし、暮らし方が大きく変わることだから、自宅に拘ってもいいんじゃないかなと、個人的には思う。歳をとって止む無く起こる迷惑なんて、堂々とかければいい。
昼、冷凍ごはんがなくなり、いつだかにもらったアルファ米の混ぜご飯を試しに食べる。お湯を入れてしばらく待ったら、本当にご飯になっている。書いてあるとおりなんだけど、実際に見るまでちょっと信じられていなかった。すごいな。
午後を持て余し、ペアに自分の考えていることをあれこれ打ち明ける。いいと思いますと言ってくれるのはありがたいが、私が主導するのは良くない気がして、お見合い状態になりやきもきする。チームプレイは難しい。
気晴らしといってはなんだが、外に出て、最近相談のあった辺りを見に行く。暴走族?が集まるという、元店舗のコンクリづくりの建物とか、細い私道を入ったら猫が横切り、引き戸の家があるとか、書き割りみたいな光景が続き、嘘のようだった。
帰り、届いていた生協のあれこれで適当スープを作り、芋を焼く。
風呂に入るところから続く日常生活が、面倒くさくてしかたがない。