夜中に起きてリレーを見たが、わざわざ見るほどでもなかった。
二度寝ののち起きて、ミールキットで作った、鶏と根菜のけんちん汁みたいなのがうまい。
久しぶりに歌舞伎座へ行く。その前に、芋スイーツの店目当てに東京駅に寄ったが、お盆のスタート日であることをすっかり失念していた。
ホームから出口に向かう通路が、トランクやキャリーバッグを引きずる人々でごった返している。改札内のお店はどこも人が溢れるほど盛況だ。純粋に駅として通り過ぎるだけでなく、待つ、という状態があるとか、一つ一つのグループに人数が多いところとか、遠距離ターミナル駅の迫力を感じた。
駅から出ようとしているだけなのに、ドラマなどで恋人を探す人みたいになる。
歌舞伎座までぼちぼち歩いていき、顔面が赤くなる程に暑い。こんな汗だくで歌舞伎を見るのどうなのと思うが、どうしようもない。現地で母と落ち合う。
納涼歌舞伎は毎年中村屋の恒例だが、母が着付け教室で歌舞伎役者のお母さんと知り合った関係で、チケットをお願いした。その席が前から3列目とかで、視野が狭いぐらいに近い。その分、役者さんが完全にカンペを見ているのに遭遇したりする(他でも、脇役の人たちが声が小さかったり噛んだりセリフを忘れたりが多かった。どうかしたんだろうか)。
目当ては勘九郎の、初めての神結新三。勘三郎さんより大分鋭く、悪党の感じが出ていたし、親分をジジイと見くびるのも、逆に大家に丸め込まれるのも、キャラクターとして納得感があって、良かった。しかし、久しぶりに見たが、時代とはいえ、お熊さんの扱われ方がひど過ぎるな。今すぐ女性相談窓口につないであげたい。
後半の踊りはお遊戯の感じ。児太郎が出てきたとき思わず、太り過ぎだろう、と言った。
隣りに、一人で来たらしい高齢の女性が座っていた。初め、席を確かめるので声をかけられてから、合間合間で軽くコミュニケーションがあった。何となく仕事モードで付き合っていたが、帰りがけに、嫁が踊りの先生だが、私は歌舞伎のことを全然知らないのだ。と言い残していかれた。嫁姑は他人だが、もっと密に話しておけば良かったな、と現金なことを思う。
三越に寄り、母と資生堂で口紅を物色する。この色にするかと選びかけたが、見たら買い物をするだけでも60分待ち、という表示があった。他のカウンターはそこまでではないのに、中国の人たちの資生堂一点集中は何なのか。とりあえず、すごすごと店を後にした。
父と待ち合わせ、久しぶりに3人で外食をした。
数日前から祖母が、肺に水が溜まり血中酸素濃度が下がったというので入院している。父は祖母に対して一貫してキツく当たり続ける人だが、一足早く様子を見に行った父が、若干ダメージを受けてきたのを取り繕う様子がある。
母と私は、一緒に暮らしていた祖母の介護と死を前提イメージで持っているから、今生きている祖母に対して、あんまり心配していないし、何かあったとしても、十分である、という感覚でいる。しかし、父はそうじゃないんだな。
久しぶりにビールを飲んで、いい気分になりつつ、アラームをかけて寝る。