仮面福祉会

できることを切り売りしています

経典を授けよう

朝一番の仕事は、高齢のみなさんとクロッケーをいっしょにやること。それから別のサロンでちぎり絵をやる。主旨は顔を売ることと、みなさんができることを知ることと、相談できるタイミングを増やすことだから、本来一緒にやる必要はない。これは、接待ゴルフだな。と気付いてはっとした。

午後、ペアの子が半休。一人でできることといえばポスティングぐらいだから、自転車にまたがり街に出る。
一向に位置関係がつかめず、GoogleMapに従い、ここに出るのかといちいち意外である。

通ったことのない細い道に恐る恐る出ると、先週約束したのに会えなかった人にばったり出くわす。電話をしても出てくれないが、その前にはコンビニにいるところに通りかかったし、偶然の発動が多い。相手も、運命だと思って我々を受け入れてくれようものである。

ひと回りして事務所に戻ると、ぼちぼち電話がかかってきて時間がやんわり埋まる。
定時で切り上げ、楽器のグループ練習に向かう。
2か月前に祭りで声をかけたグループで、それ以来の初めましての人たちも集まっていた。そのうちの1人が1か月ヨーロッパでその楽器を教わってきたところで、知ったことを三蔵法師のように授けてくれるのをありがたく賜る。その他のメンバーもあの手この手で初心者の私に教えてくれるも、言葉としてはわかるが、わかっていないことがわかる。

練習を終え、お帰りなさいの会でちょっと良い店で飲む。
主にはその楽器と海外で経験してきたことが話題だが、メンバーが普通の仕事をしていない人たちばかりだから、何を聞いても新鮮で面白い。逆に、一般的にもかなり手堅い仕事をしている自分のことを、面白がってくれるのも嬉しい。お店の人と気軽に話しているのも、集団の気安さで自分でないものになったよう。
小瓶のビールを一本いただきながら、みなさんが蒸留酒やワインをカパカパ飲んでいるのを眺めた。

帰路では、早く寝るために何を省くかと考えていたのに、帰ったら洗濯をしてコーヒーを淹れてしまった。