仮面福祉会

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かわいさにうなる

雨か雪かという予報で警戒したがどう見ても晴天である。それでも、よもやということに備え、雨と日光両方の対策をリュックにつめ家を出た。

ラグビーである。

 

自由席にしたのでドキドキしながら向かったが、1番前の席がひとつ空いているのを見付けいそいそと確保した。正面から日が燦々と当たり、むしろコートを脱ぐぐらい暑い。1時間近く時間があったが、ウォーミングアップの様子を眺めているうちに過ぎた。

 

サントリーのタタフとキヤノンのデクラーク目当てで、どちらのチームにも贔屓がないので気が楽。タタフはあまり良いところがなくて残念だったが、デクラークはすごく良かった。明らかに上手いし、ポジション的にボールに絡むシーンが多いからだが、あちこちに現れては手出しをする様子がかわいい。そう、語弊があるのはわかっているが、かわいい。でかい相手にタックルしてはね飛ばされてるのもかわいい。そして、彼がいるのといないのでキヤノンの機動力が全然違うのが素人でもわかるのがすごい。こんな選手がいる代表チームに勝てる気がしない。

初っぱなからレッドカード出るしトライのたびにTMOで、応援してるチームだったらイライラしたことだろうが、大変に満足した。

 

日が傾くととたんに寒い。コートを着、足元に毛布を巻いて後半を過ごした。帰宅の電車も先頭車両にするりと収まり、我ながら手慣れている。

しかし山手線の帰る方向が運休で埼京線に乗れないとか言われて困る。改めて利用者数の多さを思い知り感心してしまう。

満員電車を避けて遠回りして帰る。

 

夜、新年の挨拶にと弟夫婦がやって来た。

話の流れではあるが、母が我々しか知らない人の話を次々にぶっこむので瞠目する。気を使う必要はないのだろうが、お嫁さんと一緒に話せる内容にしてあげたくて気が気でなかった。

夜遅く家を後にしたのち、指輪がない、と連絡がある。ないわけないだろうと片耳に聞いていたが、明るくなってから探すことで今日はひとまず終える。

うちに来るのが嫌な思い出にならないといいが。