仮面福祉会

できることを切り売りしています

せっせと生きているな

両親と高原のリゾート地に行っていた。
標高1500メートルほどの山の中に、道を通して池やら渓流やら丘やらトレッキングコースやらを作り上げるその地道さに感心する。どうしてこんな面倒くさそうなことをしようと思って、実際に作って、需要と供給が成り立っているのか、俄かに信じがたい。

湿地や湖などの自然公園に出掛けると、どこもまだ寒く荒涼としていた。母は花が好きな人なので、何もない何もないと言いながら歩いていた。
花が咲いていたり生き物が動いていたりしないと何もないと感じるというのは、わからないものはつまらない、という論につながるものがあるな。
何もないと言えばなかったが、日の当たらないところにうっすら雪が残っていたり、苔がほこほことしていたりして清々しい気持ちであった。苔は良い。ちょっと育ててみようかと思うぐらいだ。
母とは子どもの頃から今に至るまで、何につけても似ていると感じた試しがない。一番長く一緒にいたはずなのに、不思議。

仲の良い上司の影響で、最近史跡などがあると何となく立ち寄ってしまう。国宝の土偶が展示してあり、何年も前の発見のテンションが関係者内でずっと維持されているのがとても良かった。
学問的なことは覚えていられないが、人が残したものから行動を分析して、習慣や思想を想像していくというのはぐっとくる。土器などもたくさん展示してあり、みんながせっせと作っては自慢し合ったりしていたんだろうなとか想像して勝手にほほえましい。一方で後ろで見ていたお姉さんなどは、こんなにたくさんあるとありがたみが薄れると言っていて、本当に価値観の違いはどんなことでも起こるので興味深いことだと思う。

絶対に使い道はないが、記念にガチャガチャをして仮面のビーナスを手に入れた。