仮面福祉会

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酔うのはたまのイベントとしたい

判官びいきという言葉がある。
判官とは義経のことだが、歌舞伎こそ判官びいきそのものであり、ひいきし過ぎて義経が象徴的にあちこちの演目に現れる。
頼朝が好きなので判官びいきの世の中がつらい。という話をしたら徹頭徹尾意味不明であるという顔をされたことがある。判官どうこうより発言がオタクで気持ち悪すぎた。

努力が実らず達成できなかった人に感情移入する、というのはとてもよくわかるし自分もそうだ。困難を乗り越えたり挫折を経験したりしている人を応援するのは興奮する。
しかし運がありつつも着実な準備を重ね、いつも平常で淡々と仕事を積み重ねて結果を残した人は認められるべきだし、うまくやったことを悪く言われる謂れはない。事故やケガは合わない負わないで済むに越したことはないし、死なないのが一番だ。
気持ち悪い発言を畳み掛けるが、新選組斎藤一がとても好きで、その一番の理由は病気で死ぬまで生きたからである。

歌舞伎の場合、出てくる頻度に反比例してか、ほとんど義経が生の人物として描かれていなくてただ存在するだけになっているのが興味深い。