仮面福祉会

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春は長閑ではない

春風の激しさを毎年思い出す。
祝日なんて何もしなくていいのにふらふらと都心に出てしまう。
特にやることはないので通りかかった本屋すべてに立ち寄るなどして暇をつぶしていた。

そこで落語の雑誌を立ち読みした。歌舞伎はめかし込んで行くが、落語は寝間着みたいな恰好で行く、というようなことが書いてあり、落語愛好者からみたら歌舞伎は余所行きなんだなということを知った。
別のところで最近、歌舞伎はヒーローを描き、落語はヒーローになれない者を描くとか言っているのも読んだ。
事実はともかく、なるほどそういう感覚はわかるかもしれない。でもなんか落語は歌舞伎とは違うんだと、落語好きな人が歌舞伎をディスっているような感じもあって、そういうもんなのかとちょっとびっくりした。
多分私が歌舞伎と歌舞伎役者のことを考えすぎなんだろう。
雑誌はいだてんのことがたくさん書いてあってよかった。前にも言ったが円喬朝太ラインが本当に好きだ。

高校の同級生が落語家をやっているのだが、その自主公演以外落語を見に行ったことがない。その子が演芸場に出ている時を狙って行けば好きな噺家の一人ぐらいできそうな気がしているのだが、今のところご縁がなくてのばしのばしにしている。歌舞伎に興味あるけど行ったことがないと言い続けている人もこんな感じなんだろう。こんなことにまで巡りあわせがあるということに、いわんや結婚やら仕事やら、をや、とか思う。

樹木希林の本がたくさん売っていて、その中に勘三郎さんが20歳の時(勘九郎の時)の対談が入っていたのでそれも読んだ。彼女が途切れたことはあるのかとか、性欲はどうなんだとかいうことをぐいぐい聞かれてテンションの低そうな回答をしていて、見たことないタイプの勘三郎さんですごかった。
一緒に入っていた渥美清との対談はおもしろかったな。

立ち読みばかりしてすみません。ananとnon-no増刊の表紙を見てうちふるえたがそれは我慢したからゆるして。

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最も顔の美しい者たち。