仮面福祉会

できることを切り売りしています

あそこをふるさととしよう

ストックホルム編の金栗さんは乙女ですね。
なんだこの抒情的な画はという中心にいるのは坊主の勘九郎なのに乙女なのが不思議だ。
考えてみたらあの人たちは女の仕草を技術として身につけているんだった。真夜中の弥次さん喜多さんの映画も、喜多さんは金髪髷の七之助そのままだけどマジ可愛いのがちょくちょく出てくる。
そういうのをちょうど良い加減でできるのがプロだなと思う。

肥後もっこすだけんと我を張っていた四三も良かった。

廓噺山名屋浦里という、新作の落語を2,3年前に新作の歌舞伎にした演目がある。この中で吉原の花魁が田舎言葉で身の上話をする場面があるのだけど、ぼんやり見ていたらすすり泣きが聞こえてぎょっとしたのを覚えている。どこのどなたか存じませんが、感受性が強くてうらやましいことだ。

しかし、方言でしゃべられるといわゆる標準語よりもぐっとくる、というのは普通にあるよな。単純に口語だから、お国ことばがある人はその言葉を使うのと使わないのでは「自分」の加減が違うのではと思っている。

片方の祖父は熊本の人で、もう片方の祖父は愛媛の人だが、どちらも方言でしゃべってるのを聞いたことがなかった。
そういえばどっちも夏目漱石だ。