仮面福祉会

できることを切り売りしています

自分のせいだとは思わないのかしら

退職内示を見て笑った。辞めかたに悪意を感じる。
この年度は、みんな自分が被害者だと思ってるんだなぁということを知る一年であった。
春だなぁ。

何度も言うが桜姫東文章が好きだ。コクーン歌舞伎で何度かやっていて、これがかなり良い。コクーンといえば三人吉三四谷怪談という感があるが、一番印象に残っているのは桜姫かもしれない。

まず相愛の坊さんと稚児が、来世で夫婦になるために心中するところから始まる、というのがすごい。いきなりクライマックスの設定だ。
更に桜姫が、強姦された盗賊のことを忘れられなくて同じ入墨を掘っている、というのがだいぶやばい。

そして転落に転落を重ねながら好きを貫きながらなんだか生き延びていく桜姫がいいのだが、最終的にお家騒動絡みで大団円という、急に明るい王道に戻してくるので、どういうことなのと呆気に取られる。そうやって終わらないといけない辺りが大衆娯楽だ。
しかしコクーンで見たのも最後どうやって終わったか覚えてないので、そこは個人的にどうでもいいんだ。

鶴屋南北四谷怪談もだがとにかく設定がひどいし女をなんだと思ってんだという感じだが、過去の人なのでひどければひどいほど良い、と言って差支えないところがありがたい。

同じ時間に生きている人だと、ひどい目にあっているのが愉快だとかは、自分に返ってきそうだから中々言い難い。
でも、全部ぶっ壊れてどうしようもなくなったら面白いのに、と思うことは時々ある。