しかし正確には、中村屋のことばかり考えている。
毎年正月に、中村屋の3人(勘九郎・七之助・鶴松)がBSのフジテレビで謎の特番をやっているのだが、ときどきコアな中村屋内輪話をし始めたりするので、これが面白い人が世の中にどれだけいるんだろうかと心配しつつ、そんな番組を毎年やってくれることをありがたがって見ている。
それにしても、歌舞伎プロモ番組はいつまで、演目構成とチケットの買い方の話をし続けるんだろうか。いつまで「歌舞伎って何言ってるかわからない、と言われますが」という枕詞を使い続けるんだろうか。本当に世の中の人は、歌舞伎役者がいつも着物で生活してると思ってんだろうか。
おれはもっと、勘九郎の脚が超太くてすばらしいとか、花道で大見得切って超かっこつけてかっこ良くて笑えるとか、七之助が登場した時の輝きが異常とか、おかるが梯子から降りるだけのくだりにどんだけ時間かけてんだとか、廓文章なんていちゃついてるだけじゃないか何を見せられてんだこれはとか、そういう頭悪くて楽しい話をしたい。