仮面福祉会

できることを切り売りしています

よみもの

優先順位それぞれ

生活の問題について相談を受けていて、難しいのが各々の優先順位である。相談に来る人はそんなに収入がないことがほとんどなので、何かあったときはひとまず出る方を減らすしかないんだけど、譲れないものに対しての妥協点を探すのが闘いなんである。 その困…

人を責めるな

トヨタのあれ。 住まいが定まらないとか「困ってる人」へのお前が悪いんじゃん説は終わりを見ませんが、こちらがわで仕事してる立場としては、「で、何ができる」の話をしてかないと進まないので、人を責めてる場合ではないのです。 ただ、やさしいわけでは…

同じ船に乗るものどうし

いつだかテレビで、どこか国の、塩を掘って生計を立ててる村の話をやっていてはっとした。塩掘るだけでいいのか。 毎日仕事でいろんな人の話を聞いていて、何でそんなことになっちゃうんだよーとツッコミを入れそうになることも多いんだけど、そういえば自分…

感謝されることをモチベーションとすることもできます

今祖母の家に来ているヘルパーさんに会った時に「掃除は嫌いじゃないし、それでお礼言われる上にお金もらえるなんて、こんないい仕事ないですよー」って言っていた。自分もヘルパーやってたことがあるので、それはわかる。地域がらとか客層とかあるのかもし…

話せばわかるわけがない

福祉の仕事をしている人たちが集まる飲み会なんかに行くと、キャリアがある人たちほどすげぇしゃべる。それを若手は神妙に聞いている。色々経験してきた自負がある人がよくしゃべるのは、別に福祉職に限ったことじゃないか。聞き手の方が、普段仕事でも人の…

知らない世界があるという前提でやる

妊娠したけど育てられないから堕ろす。って話は珍しくない。というのが、当たり前なのか当たり前じゃないのか、限られた人間関係の中で生きてきた自分にはわからない。そういう部類の話がよくある。こういう話が出てきたときに、自分の価値観とか感情は置い…

目に見えない話せないけど存在する

いろんな企業CMとか、テレビ番組とか各種イベントとかで、パラリンピックを盛り上げるために、いろんな団体が意識的に発信してるなと思っている。そういうので出てくるのは、車イスとか義足とか義手とか目が見えないとか耳が聞こえないとか身体障害の人たち…

幸せという言葉の不穏

大学で社会福祉の勉強をしていたとき、そもそも「福祉」の概念が理解できていなくて、外国の福祉の歴史とか何で勉強してるのかよくわかってなかった。義務教育でやったかな?やらないよね? 今の自分の解釈では、「福」も「祉」も幸福を表す漢字だそうなので…

生活を応援する

生活の問題について相談を受ける日々である。子どもの進学の話が目白押しになる時期なのだけど自分の立っているところは福祉のエリアで、長く安心して生活を送れる、ということをつまり何というか、あたりまえの幸せを目指しているので夢を応援する立場にな…

選択しなかった選択のその後を知らない

この間同僚がおばあさんが大腿骨骨折で入院したと言って、一瞬周りが騒然となった。「大腿骨骨折で入院」。高齢のみなさんには必殺技である。それがわかってるので、急性期にも関わらずみんなして「がんばれば寝たきりにならないから諦めるな!」みたいな声…

わざじゃないけどわざとであったらたまらない

訪問介護をしてたときに通ってたおうち普段は親子の二人暮らしで、お母さんの介護に入っていた。ある朝いつもどおり行ったら夏休みだかで小学生が一人来ていて、ひ孫なわけなんだけど朝ごはんを食べながら、ひいおばあちゃんのことはガン無視なわけである。 …

あくまでも仕事

例えばどこかで災害があったときとかテレビで子どもの貧困の特集なんかを見たときとかいつも通り仕事をして、でも気持ちはいても立ってもいられなくなるようなことが、わりかしたくさんの人に起こってるんじゃなかろうと思うんだけどそういう時に、仕事とし…